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2017年12月20日水曜日

「やりつづける」ということ

今日(12/20)

Gingaが登れた。

登れるだろうという確信は先月くらいからあった。

でも

「登ることが可能である」ということと

「実際に登る」ということの間には

厳然とした隔たりがある。

その隔たりの間には、

確率という溝があったり、自己の精神のせめぎという障害があったり、
肉体の疲労や瑕疵という重石があったり、天候による妨害があったりした。

登れるのは明日かもしれないし、ひょっとしたら半年後になるかもしれない。

そんな状態が何日か続いていた。

ただ、たまたま今日登れた。

そんな感じだった。





正直、

終盤の「和」のパートがこんなに辛くなるとは思っていなかった。

練習段階ではもう「和」に合流したら勝ち確。落ち着いて、クールに最後の締めをこなすだけだと思っていた。

ところがどっこいそんなに甘くありません。

「和」のスタート地点についたころには右の上腕が微かに震えはじめ、

「和」の初手を止めたところで右手の指は開きそうになり、

「和」の二手目のポッケはガバポッケと認識していたはずなのに全然持てている感じがしなかった。

リップを叩いたあたりから、ヨレとかじかみによって指の感覚は完全に失われており、
緊張と恐怖から身体は硬直していた。

最後は本当に気合いでしかなかった。

声を張り上げて精神を鼓舞して、身体が今まで練習してきたムーブをなぞりきることをただただ信じるだけだった。

右足のヒールが切れるかもなんて微塵も考えなかった。
靴に対して100%の信頼をするしかなかった。


結果、登れた。


うん、本当に

「登った」

という感覚よりも

「登れた」

「登らせていただいた」

という感覚。

「自分の実力でこの課題をねじふせました」

なんて口が裂けても言えやしない。


(なんか毎回こんなこと言ってる気がする)


まあ、そんなもんだ。

それが僕のクライミングだ。

一生懸命背伸びして、分不相応な課題に打ち込んで、

実力も、技術も、根気も、時間も、道具も、運も、何もかも全部総動員して、

なんとか登る。

それでいい。


こういう感覚って、コンペティター的なクライマー達からするとあんまり理解できないのかもしれない。

彼らにとって【課題を登る】っていうのは

あくまでそれを通じて

「自己のクライミング能力を高める」
あるいは
「自己のクライミング能力の高さを証明する」

ための【手段】であって。

だから過度な打ち込みや、時間と手間をかけることを嫌う。

打ち込みまくれば慣れてきて登れてしまうから。

そうなると自分がその課題を登れたのが実力だからなのかどうかが解らなくなっちゃうから。

そっちのほうが多分、
最終的には強くなるんだろうな。

コンペとかでも勝てるんだろうと思う。


でも僕はそうじゃない。

【課題を登る】

ってことが、ただただ【目的】になる。

ただその課題を登りたい。

登ったから「俺つええだろ」が言いたいわけでもないし(まあちょっとは言いたいけどさ)

その課題を登ったことをトレーニングの成果として持ち帰りたいわけでもない。

だからズル賢いくらいに一番楽なムーブを探るし、
色んな靴を試して一番適したのを選ぶし、
時間をかけて自動化したりすることを、なんの衒いもなく実行する。

なんだろうね、

そうやって、地道な作業で「不可能」を「可能」にしていく過程が多分好きなんだと思う。


まあ

なにが言いたいかっていうと、

僕は相変わらず弱いままで、

でも

弱いままでも、登ろうと思い続け、登ろうとし続けさえすれば、自分の実力より上の課題だって登れるんだぞってこと。

「だからみんな1つの課題にもっと打ち込めや!」
と言うつもりは無いけど、

10日以上打ち込んだ課題が登れた瞬間の脳汁ドバドバ感はみんな一度は味わったほうがいいよ、とは思う。

2017年12月13日水曜日

経過報告③

「理由を知る」というのはとても重要なことだ。

何かの現象が起きている時にその理由を知らなければ、何も知らないのと同じだ。

経験的に「こうすればこうなる」と知っていてもその理由が分かっていなければ、条件が変わった時に対処する事ができない。ゼロからやり直しになる。


ちょっと長めの課題に打ち込んでいて、

それぞれのムーブを単独でなら、あるいは2分割や3分割でならできる。

でもスタートから繋げるとできない。

そういう経験はボルダラーならほとんど誰にでもあると思う。

そういう時大抵の人は

「繋げるとヨレるから」

で結論付けがちだ。

それはある意味では正しいし、ある意味では間違っている。

「ヨレている」

っていうのは失敗の最終的な原因ではない。

今日僕はgingaの後半で

こんな感じ

で落下してしまったわけだけど、この1手は、そこだけ、あるいはその2~3手前くらいから始めた場合「まず落ちない」1手だった。

そこから先も「まず落ちない」パートだ。

ところがこうして情けなく落下しちまいやがったわけだ。

「指がヨレてた」

確かにそれはまず理由として挙げられよう。

でももっと深く考えると、そんな単純な話じゃない。


まず左手の力が少し弱まっているのを自覚してしまっていた。

なので左手が練習の時よりも若干強めにロックする感じになってしまっていた。

結果、右に体重が移動しきらず、右手が真下ではなく左下方向に加重がかかるようになり、抜けやすくなってしまった。


「ここまできて落ちたくない」という気持ちが出てきてしまった。

遠い一手に対して慎重になりすぎ、右手のホールドを見すぎてしまっていた。
(ここは右手を取る瞬間くらいからはむしろ左手を見たほうが安定する)

右肩が岩に向かって十分に近づいていなかった。


簡単に説明できる主だった理由は上記のとおり。

他にもいろいろ思いつく点もある。

つまり何が言いたいかって言うと、

確かに失敗の大本の原因は「ヨレ」なんだろうけど、それを起点として最終的に生じた失敗の直接的な要因というのは、

「ムーブの狂い」

だということだ。

ヨレているが故に正しい位置まで重心が移動できていないとか、
ヨレを無意識にカバーするために腕の曲げ方だったり力の入れ方を変えてしまっているとか・・・

そういった、最終的な落下要因をつきとめることができれば、
多少ヨレていても対処することは不可能じゃない。

繋げるときは意図的に目標点を遠くに置いてみるとか、視線の移動方向を徹底するだとか、肘の角度をきちんと決定し視覚的にコントロールしてやるだとか・・・



「バラせるけど繋がらない」

そういう事態に陥った時、

「スタミナつけて出直しだ!」
とか
「とにかく何回も繋げてみよう!」

そんなふうに考えるよりも、もっとこまかく理由について考えてみる習慣をつける。
それが大事だと思う。



・・・それにしても


あそこまで行ってなんで落ちんだよぉ~~~!!

もぉおおおおおおおおおおおおぁぁぁああああああああああ!!!

くやしすぎるわぁああああああああああああ!!!!

2017年11月25日土曜日

経過報告②

今日は

己の弱さというのを再認識した。


今日、超珍しくデルタ岩が完全に乾いていた。

未だかつて無いコンディションの良さだった。

そしてまた珍しく、自分以外にGinga(あるいはオロチ)をやっているのが3人も居る状況だった。

ゆえにマットも多くあるし、ムーブもどんどん出てくるしで、
こんなに登り易い環境はかつてなかった。


それでも、

完登はできなかった。


その場にいた中で、

明らかに自分のムーブが一番完成されていたのは確かだ(費やした時間が違う)。

にもかかわらず、

僕がやっとの思いで数々の注意点を発見しそれを忠実に守ることで実現したムーブを、

他の人たちは保持力とフィジカルの強さでさらっと越えていっているように見えた。

根本の力が違う。


そういうのを見るとやっぱりやる気がぐんぐん沸いてくる。

まだまだ強くならないとと実感できる。

岩場に通ってムーブの錬度を上げるのも大切だけど、根本の力を鍛える日々の過ごし方もまた、やはり重要なんだとしっかり再認識。


完登は逃したけど、そういった点で今日はかなり収穫があったと思う。

それに、

もう登れそうだと言うのも解った。

多分現状で、厳しく見て10%くらい。甘く見積もって20%くらいの確率で登れる。

ムーブの強度やホールドの厳しさから、今の自分のタフさでは

一日に、全力に近い出力でこの課題を打てるのは4~5回くらいだと思う。

6回目以降はどんどん高度が下がっていく一方だ。

20%でアタリが出るクジを5回引いて良いってことだ。

20かける5だから100%じゃん!(バカ)


まあそれくらいの気分で打ち込もうと思う。

調子がよければ、次、登れるかもしれない。



2017年11月14日火曜日

覚醒

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

「おれはGingaに打ち込もうとした思ったらいつのまにか何もせず約2ヶ月が経っていた

な…何を言っているのかわからねーと思うが 

おれも何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…



ということで、



ここ最近まったく更新していなかったこのブログですが、

一応生きてます。


この約2ヶ月、

いや、多分7月入ったあたりからだから、

約5ヶ月ほどの間(!!!!)

「乾いた岩」

というものに触っていません。


いやマジで全然岩登れてません。


さすがに
昨月あたりに気づきました。

これは明らかに

ス タ ン ド 能 力 に よ る 攻 撃 を 受 け て い る!!

と。

この夏以来、

雨が多いと言ってもさすがに晴れの日が無いと言うことは無い。

しかし僕が岩に行くと必ず濡れている。

そして極めつけは二連台風。

なんだこれは。


そして今月、気づきました。

これは何者かに攻撃を受けているわけではないと。


そう

これは 俺 自 身 の ス タ ン ド 能 力 の 暴 走 に よ る も の だ!

と。


知らぬ間に俺自身がスタンドに覚醒していたのだ!
(バァーーーーーーz_________ン!!!!!!)

スタンド名は『レイン・ブリンガー』

どうやら『遠隔自動操縦型』のスタンドで、

能力は自身の休日または休日の前日に雨を降らせること。

発動条件は恐らく僕が休日に「岩に行く」と宣言することのようだ。

(発動条件は未だ完全に定かになってはいないが、この間「明日休みだけど岩には行かない」と空に向かって宣言したところ、雨は降らなかったので恐らく『宣言』が発動のキーとなるというのは正しいだろう)


最近ではある程度親しい人に、

「昨日岩行ったんですか?」

と聞かれ、「はい」と答えると

「やっぱりね、昨日雨だったから」

と言われるほど、この能力がはっきりと認識され始めている。


しかし、

発動条件がわからず暴走状態であったこの数ヶ月を経て、
発動条件と能力を把握した今なら!
このスタンドをコントロールしてみせるっ!
その『覚悟』が僕にはあるっ!!

(具体的には前日に「岩なんて行かねーよ」という雰囲気を出しつつ当日こっそり岩に行くという感じでやっていきます。それなら能力が発動しないはず。いやマジで)





で、

話は変わって

現在のカノトのデルタ岩の状況はというと

台風の影響で川が増水し、

11/1の時点で



こんな感じ。

スタートすらできねえぜ!

そして

11/11になると



こんな感じに。

まあ序盤の練習くらいはできるけど、

完登しようと思ったら後半の初段パートで絶対に落ちない自信が必要だよね。



・・・

どうやら増水の影響で川の流れ自体が変化してしまったようで、このまま自然に水位が下がっても元通りの下地には戻らないだろうとこの時点で結論づける。

なので、その日の帰りにホームセンターに寄り道し、

こんなの
を購入。

川の中に入っての本格的な下地整備をすることを決意。

そして11/14

もう今日は登るのは諦めて(というかまた能力が発動して前日に雨降ったからどのみち登れないしね)

土木工事に終始することに。

その結果、

なんとかここまで埋め立てができた。



これなら一応Gingaを登る分には大丈夫なはず。
(オロチを登ろうと思ったらもう少し後ろのほうまで埋めたいところかもしれないけど)

結構大変だった。

ちょっと離れたところから大き目の石を運んでは積み上げ、
川底の砂利を掬い上げてその上に撒き、隙間を埋める。

石を運ぶのは重たいし、川底を掘るのは腰が辛いし、
下半身はずっと川につかりっぱなしだから寒かった。

ともあれ、

これで次回からは安心して完登が狙えるはず!


まあ、ね

こういう

「下地の整備をする」ってこと自体、

ひょっとしたら批判的に見られる面もあるのかもしれない。

自然にそうなったんだからその状態のまま登るのが正しいあり方だと言われちゃうかもしれない。

でも、今回の場合はもともとは下地があって、崩壊した場所を元の状態に近づけようという試みなわけだし、許して欲しい。

「下地の整備なんかに労力を費やすくらいなら強くなる努力して、絶対に後半で落ちないようになってから登れば良いじゃんか!」
と言われたら反論できない。

そうなると「そもそもマットを敷くこと自体がクライミングの純粋性をどーのこーの・・・」という話にも繋がることになるんだけど、

申し訳ないけど、僕はそこまで自分のクライミングに自信を持ちきることはできないし、排除できる範囲でリスクは排除したい。

自分でできる範囲でリスクを排除しようとして、でも、岩を登る上でリスクをゼロにすることはできなくて、結果的に取り除ききれないリスクとうまく付き合っていく、っていうのが僕の思う岩登りの楽しみ方です。

重機を持ち込んで下地をまっ平らにして、ジムみたいなマットそこにしきつめて・・・っていうのは「違うだろ」とおもうけど、自分一人の手作業でできる範囲で地面均したり、自分たちで持ち寄れる範囲でマットを沢山持ってくるっていうのは、むしろ正当なリスクマネジメントの範疇だと思いたい。


と、

まあなんかまじめなトーンになってしまったけど、

最後に言いたいことが1つ。

濡れた岩の上を歩く時のフェルトソールの信頼性はマジで高い。
ゴムの比じゃないね。これが今日の最大の発見。そりゃ沢登用の靴の大半がフェルトソールになるわ。

2017年9月25日月曜日

経過報告①


Gingaの打ち込みが今月再開され、

登れそうだという希望が見えてきたので、今年はもうGingaを登ること一本に照準を合わせようと思う。

それ以外の全ては蛇足だ、とまでは言わないが、なるべく浮気せずにGingaに取り組みたいと思う。

そして、Gingaが登れました!
という報告ができるまでこのブログを放置するのもなんなので、

たまにはこうして経過報告を上げていこうかと思う。



9/22と9/25に二回続けて神戸に行くことが出来た。

9/22は朝到着時は岩の濡れはおとなしかった(それでも岩を拭くという作業は不可欠ではあった)
しかし昼ごろから小雨が降り始め、岩の下で縮こまりながらムーブ練習に打ち込んでいた。

そんな一日ではあったが収穫はあった。
核心のガストンを止める精度は上がったし、
何より中盤の神経質な足送りのパートでかなり安定したムーブを見つけられた。
この足送りは自分の中で第一核心だとすら思っていた箇所だったが、
この日見つかったムーブを使えばもはや落ちる気のしないパートになった。

おっと、

見つけたという表現は適切じゃなかった。

「見つけてもらった」だった。

この日は珍しく一人ではなくて、
僕の最大のライバルにして最高のクライミングパートナーであるM谷氏と一緒だった。

そこで二人でGingaセッションを行った際に彼の提案によって得られたムーブだった。

やはり一人の視点と二人の視点では全然違う。

自分一人で打ち込んでいると、
「この方法がいいかもしれない」
という考えが
「この方法が疑いようも無くベストだ」
に知らず知らず変化していってしまうことがある。

「一人で考えて結論を出す」ということの危うさ、恐ろしさは理解していたつもりだったけど、改めて客観的視点を個人が持つことの難しさを実感した。

さて、

この日の収穫はそれだけではなくて、

普段はGingaの打ち込みが終わったらさっさと帰宅するんだけど、
(Gingaはポケットを保持し続けるため、指へかかる負荷が大きく、3時間くらい打ち込もうもんならもう痛みでギブアップだ)

この日はせっかく二人で、M谷君は神戸初めてなのでブラボー岩に移動して、登れなくなるギリギリまで登ることにした。

M谷君が電池切れに打ち込んでいる間、

僕はとりあえずまだ登っていなかった

「アラファン(三段+)」

をやることにした。

「フルチャージやムタンテよりも難しい」と評判の課題だったので、
ひょっとしたら手も足も出ないかと思ってたけど、
やってみるとこれがどうにも面白かった。

Gingaは指に負荷がかかる系だけど、
アラファンは指への負荷はそうでもなく、どちらかというと背中の大きな筋肉への負荷で登るタイプの課題だったので、Ginga打ち込み後でも問題なく取り組める。

それがわかったことが収穫だった。

「Gingaを打ち込んで、指の痛みが限界になったらアラファンをやる」

これを今後神戸に行ったときのルーティーンにしようと決めた。



そして9/25

9/22~9/23の間に降った雨の影響で、
岩のコンディションは9/22よりもむしろ悪かった。

が、もはや岩の拭き方も慣れてきたので問題なかった。

すべてのクライマーはキッチンペーパーを必ずカバンにいれておくべきだと思う。
そう思うくらい岩を乾かす上でキッチンペーパーは優秀だと思う。

この日は思い切って靴を変えてみた。

今まではチーム5.10を履いてやっていた。

岩質、ムーブの種類、ホールドの形状などからほとんど疑いも無くはじめからチーム5.10を選択し、今までやっていたんだけど、先日の経験から、そういったあらゆることを一旦疑ってかかるべきなんじゃないかと思い直し、ものは試しと他の靴を色々試してみた。

そしたらなんと

今の手持ちの靴の中ではミウラーW'sがチーム5.10を上回ってムーブの安定感を与えることが解った。

これはかなり意外だった。

頭のなかでだけ考えていてはやはりダメなんだということに改めて気づかされた。

そのお陰で今まで繋がっていなかった、4~6手目を繋げることに成功した。

自分の場合Gingaを登るムーブは今のところ
1~4手で深いポケットを取り、4.5手目として寄せの1手があり、7手目で和のスタートを掴み、8手目で和のスタートをマッチする形になるんだけど、第一核心は寄せの5手目、そして第二核心がその次のガストンの6手目だと感じている。

その負荷の高いムーブを二つ連続して繋げることが今まで出来ていなかったんだけど、
この二日間の小さな発見の積み重ねのおかげでそこを繋げることができた。

こういうことがあるから岩は良いよな、と改めて思う。

そんな感じでウキウキしていたらふと右手人差し指に痛みがあることに気づく。


右手人差し指の第一関節と第二関節の間の皮がポケットにごっそりと持って行かれた。

血がダクダクだった。気分はこんな感じ↑

とりあえずテーピング巻いて止血したけどもうGingaのポケットをこれ以上保持するのは不可能そうだ、ということで泣く泣く撤退。
せっかく面白くなってきたところなのに・・・

こういうことがあるから岩はヤバイよな、と改めて思う。

ただ、

アラファンはこの痛めた箇所を大して使わないはずなのでできるだろうと高をくくってブラボー岩のほうへ移動した。

結論から言うと、アラファン、登れてしまった。



早くも次回からGingaのあとにやることが無くなってしまったな、

・・・なんて気持ちよりもやっぱり登れた喜びのほうが大きい。
終盤かなり必死だったしね。

登った感想としては、

フルチャージ、ムタンテより難しいってことは無いんじゃないか?ってところ。

実際、フルチャージ、ムタンテは登るのにそれぞれ、たしか4日づつくらいかかっていたはずだけど(しかもその課題のみに専念しているという条件で)アラファンは2日で登れたわけだし。

理由としては恐らく自分が

・トウフックが下手なので、フルチャージ・ムタンテの下部を苦手に感じていること。
・クロスムーブが得意なこと。
・ヒールフック性能最強のミウラーW'sを使ったこと。

の三つの理由から、フルチャージ、ムタンテよりこの課題のほうが得意系寄りだったんじゃないかというところだろう。

特にミウラーW'sの性能に拠る部分は大きく、これは自分が登ったというよりもむしろ靴に登らせてもらったというほうが適切かもしれない。
多分これ以外のシューズでやってたらもう1~2日はかかってたと思う。

同じ岩の電池パック(三段)よりは明らかに難しく感じたので、この三段+というグレーディングは結構妥当なのかもしれない。


さて、

ということでまずは指の怪我を治そう
(次に神戸で登れるのが約1週間後になりそうなのでまあ余裕でしょ)

目標!
10月中にGinga完登!

そのためにも晴れてくれ(切実)

2017年6月20日火曜日

「力が欲しい!」

さて、

三峰の杯に寄り道したり、

雨によって予定が狂わされたりしたけれど、

今日は行けました、久しぶりの神戸

密かに今年の目標として掲げている

Ginga(四段+)と
タイタン(五段)に

漸く着手することができた。

まず手始めに登るのは

和(初段)


岩の左端からトラバースしてきて、

この和で抜けるとGingaになる。

そしてこの

プログレス(二段)


で抜けるとタイタンになるということだ。

登ってみると、この二つの課題の間には確かに1グレードの差が存在していて、

もしGingaをギリギリで登れたとしても、タイタンは登れないだろうという感触はある。


あわよくばGingaを無視していきなりタイタンやろうという気持ちも無いではなかったが、

今の自分の実力でそれをやろうとするのはあきらかに蛮勇だ。

まずはGingaから。

というか、

『まずは』もなにも、まずGingaができない。

プログレスを登った後に意気揚々とGingaのバラしに入ったけど、

中盤のポケットを持ってから和のスタートに繋げるまでの一連のムーブがとにかく悪い。

特に、恐らく最大の核心と見られるデッドでのガストン止めは、
少なくとも今日の段階では絶望を感じる。

あまりの出来なさに、

気分転換にディエス(初段+)を登ってみた。



フィジカルがヨレているころにうってつけの精神系の課題だった。

これがやはりいい気分転換になったのか

その後核心ガストン以外のムーブは一応起こすことができた。
(それでも、1手1手やれば一応成立する、というレベルだけど)



まあ一つ言えるのは指のパワー不足。

ムーブの錬度を上げたりしていけば多少は繋がる可能性は見えてくるかもしれないが、

現状の自分の能力値のままで完登するためには、
完璧に近いムーブを完璧なタイミングとリズムで全手で実現して、
それで漸く出来るかどうかという、宝くじみたいな確率の話になってしまう。

鍛えなければ。

技とか慣れとか道具とかで誤魔化せない領域ってのはある。

力だよ力!

技も必要だけどまずは力!

戸愚呂も言ってるよ




少なくとも片手2本指でロックオフくらいは楽に出来るようになっておかないと話にならない。

今まで技に頼り続けてきたツケが今回ってきたと思おう。

この夏はひたすら指のパワーを鍛えるしかない!!

2017年5月21日日曜日

ベストコンディション

5/15(月)

僕は久しぶりにこの男とともに岩の前に立っていた

解る人には解る背中

行き先はやはり神戸

前々日にかなり強い雨が降っていたようで、

コンディションの悪さは予想されたものの、

僕がムタンテ(四段-)をやりたいばかりに強行に付き合ってもらった。

岩に着いてみると、予想以上に濡れていた。

ホールドが湿っているとかいうことではなく、岩全体が濡れていた

まあそれでも、キッチンペーパーで拭いたり(もはや岩に行くときにキッチンペーパーは必須アイテムと化している)、

チョークをまぶしてブラッシングを繰り返したりしているうちになんとかトライ自体は可能な状態にはなった。

それでもやはり滑る。落ちる。疲れる。

濡れてなければ間違いなく成功するはずのムーブなのに落ちる。

ただ、

そういう環境なのにもかかわらず

楽しかった。

極悪のコンディションであるが故に、逆に結果にこだわらずに純粋に岩と戯れる楽しさみたいなものがあった。

実はこの日一回ムタンテをスタートから繋げてリップまでは行ったんだけど、リップがびしょびしょで結局スリップして落ちてしまった。

その時も、もちろん悔しいという気持ちもあったんだけどなんだか可笑しくって笑ってしまった。逆にすがすがしいくらいだった。

「狙った課題を完登する」という結果だけを求めて岩に行くんだったら、わざわざコンディションの悪い日に行くだけ損だとか考えてしまうかもしれないけど、

そういう日はそういう日なりの楽しさもある。

岩登りってやっぱりどうあっても楽しいんだ、と思った。


・・・


そして

5/21(日)

さすがにもう岩も乾いているだろうとアタリをつけ、

今度は完登という結果を求めて再度神戸へ。

しかし、

どうもここ2~3日の間にまた何度か細かく雨が降ったらしく、

岩は完全には乾いていなかった。

今日は気温も高く、

道路上の温度計は30℃を記録していた。

明らかなバッドコンディションだ。

でも

それでも

この間よりはまだ良い。

終盤だけバラしてリップの状態を確認したところ、少なくとも濡れていない。

この時点で僕はもう今日の完登を確信していた。

あのコンディションの中でリップまで行ったんだから、多少濡れてるくらいで登れないわけが無い」

そういう自信があった。

その意味でも、あの濡れた岩で登ったことは圧倒的に自分にプラスをもたらしている。




ということで完登

かなり早い時間に落とすことができたので、

次に

電池パック(三段)

に手をつけることに。

しかしコイツの2手目のカチが痛い痛い。

そしてこのカチの染み出しが酷くてスッポ抜けまくる。

鋭いカチでスッポ抜けるという落ち方を何回か繰り返した結果、

久しぶりに右手中指から流血!

もう少しで登れそうだと思ったのでアロンアルファとテーピングで固め、

「あと1回だけやる!」

と決めて痛みを我慢しながらトライ。




後半に入って右手をシェイクしているときに、

明らかに右手の指先に鮮やかな赤い色が見えてかなり動揺するも、

逆にこれで登れなかったら全てが台無しだと思い、気持ちで押し切った。


登ったあと確認したら薬指にも穴が開いていた。
(止血したあと写真撮ったから結構なんでもない傷に見えるけど、完登直後は結構派手に血が流れ出ていた)

後にホールドをブラッシングしながらチェックしたところ、どうも2手目の時点で流血は始まっていたらしい。


そんなこんなで、今日は終了。


四段を登るってのははじめてじゃないけど、

ここのところ高難度の課題を登った日はその課題だけで完結してしまって、
その次が繋がらないということばかりだったので、

今日ムタンテの後に電池パックを登れたのはかなり嬉しかった。

そして何気に三段を1dayで登れたのは初めてな気がする。


結果だけ見れば、

実は今日はベストコンディションだったんじゃないかと疑いたくなるくらいであった。

2017年5月9日火曜日

そろそろ虫除けスプレー必須

終わりましたねゴールデンウィーク。

みなさんはどこかに登りに行ったりしましたか?

小川山とかミズガキとかでキャンプしながら登りまくるとか良いですよね。

僕は仕事でした!

本当はGW中に1日だけ休み取れる予定でした。

その1日に塩原に行く予定でした。

でも事情があってその休みは消えました。

許しがたいことというのはあるものです。

しかしそれを許す心を持とうとすることが大人になるということなのかもしれません。


・・・

そんなわけでGWに休みは無かったわけだけれど、

少なくとも退屈しないGWだったし、代わりに今日明日(5/9・5/10)が休みになったし、
まあそこまで悲嘆することでも無い。

そんなこんなで

今日は約10日ぶりの岩。

前回なんとかフルチャージが登れたので、

今度は

ムタンテ(四段-)

を狙うべく、行き先はやはり

神戸

電池切れを登った直後にフルチャージのトライに移ってしまっていたため、

まだ

スチャダラ(二段)

を登っていなかったので、とりあえずそれを登る。


電池切れと同じグレードだけど、

個人的には電池切れよりも登り辛く感じた。

電池切れよりもムーブの多彩さやバランスが求められる感じ。

力で雑に押し切ることが難しい課題だと思った。

しかしだからこそ、時間をかけて打ち込みさえすればドンドンより良いムーブ・より良いバランスが発掘される要素が多いだろうとも思う。

スチャダラを完登した後、下から繋げてムタンテをしようと試みるも、
(下部はフルチャージと同じなのでそう苦労せず行けると思っていた)

下部からスチャダラのスタートにリンクするパートの手の返し方とかがフルチャージと全然違って、そこの処理に苦しめられた。

結果、納得のいくムーブを探り当てた後に、スタートから繋げられるほどの体力はもう残っていなかった。



それにしても、

今日はじめてソリューションを岩で履いてみたけども、

予想外に良い。

この靴、

カタチとか硬さとか、自分との相性は良くないはずと思っていた。
実際、親しんだ感覚と比べてなんか違和感あるし、ちょっと痛いし。

自分の意思があんまり岩に伝わりきらない感じがちょっとキモチワルイ。

でも登れる。
悔しいけど登れるよこの靴。

悔しいけど良い靴だよこれ。

やはり食わず嫌いはイカンということかなー。

そういう靴他にもあるから、

今不動のレギュラー張ってるメンツをたまにちょっと崩して色々試してみようかなー。

2017年4月28日金曜日

慢心

“尊敬するクライマー”

を挙げようと思えば、枚挙に暇が無いほどなのではあるが、

僕の知人であり、その尊敬するクライマーの一人が昔、こんなことを言っていた。


「岩をリスペクトすれば自ずとホールドは見える」


あまりの“決めセリフ感”に、

聞いた当初はネタ的に面白がっていたんだけど、

これは

改めて良く噛み締めると、真に名言だと思う。



この間、

神戸にて

「電池切れ」を登った後、

「フルチャージ(四段)」

に挑んでいたのだけれど、

ムーブのばらしは早々に終わったことで、すぐに登れるだろうと思っていた。

しかし繋げると電池切れパートで落ちる落ちる。

ラスト1手2手くらいで何度も落ちる。

何故落ちるんだ?

という自問が続く。

「少し手数が増えたところで、所詮は二段のパート」
「二段ごときのパートで落ちるのは何故なんだ?」

と、

そのように自分の気持ちが成文化されて心中で発せられたとき、

その理由が判明した。

まさに、

それが原因だった。

そんな風に思ってしまっていることこそが落ちる原因に他ならなかった。

「二段ごとき」ってなんだ
「所詮は二段」ってなんだ


最近は確かに三段とか四段を登ってはいた。

ただそれは、

観察と洞察、思考と試行を繰り返して、岩に自分を合わせて、

最適解を求めに求め、その上で最大限の気合いを込めて、

どうにか「登らせてもらった」というだけにすぎない。

それを忘れて、

あたかも自分の実力で三段・四段をねじ伏せたとでもいうような、

そんな「驕り」を持っていた。


だから「二段ごとき」なんて言葉が出てくる。

違うんだぞと、

自分の実力そのものはまだ二段を軽んじれるほどではない。

そう、しっかりと思い直したとき、

冒頭の言葉を思い出した。

今の自分に足りないのはリスペクトだ。

岩に敬意を払い、課題に敬意を払う気持ちだ。

岩に登らせてもらうという気持ちだ。


そうやってもう一度二段のパートとじっくりと向き合って考えたら、

始めのうちには見つからなかった色々なものが見えてきた。

雑に登っていたら見えてこないものだった。


自分よりフィジカルがあって、自分より保持力の強いクライマーだったら、

そんなもの見えてこなくても登れるだろうと思う。

でも自分はそうじゃない。残念だけどそこまで強くない。


驕りを捨てて、

挑戦者の気持ちを持って臨む。






なんとか登れた。

いや

登らせてもらった。


まだ自分は四段の実力を持つに至っていない。

そう改めて思い知らされた。

しかし、

だからこそ今はこうして登れたことを喜ぼうと思う。


2017年4月20日木曜日

神戸じゃないよ神戸だよ


ということでね、

かねてから気になっていた

神戸(かのと)

に行ってきましたよ、と。

つい先日まで神戸(こうべ)に住んでいた僕としては、

神戸と書いてかのとと読むのにかなり違和感がある。

(今だってkoubeってタイプして変換してるしね実際)

まあそんなことはどうでもいいんですよ。

まず、

はじめに登ったのは

電池切れ(二段)

「悪めの二段」
「へたするとドはまりする」

などの前情報を持っていたのでかなり警戒していたものの、

無事完登


まあそれでも1時間くらいはかかっちゃったけども。

やっぱりヒールがいまいち安定しない。かかってるようでかかってない。
かけたフリしたまま、多少誤魔化しながら押し切ったって感じ。

うーん、

電池切れを登るのが目標だったらこれでいいんだけど、

今回の本命は、

ルーフのもう少し奥から始まってこの電池切れに合流する

フルチャージ(四段)

なので、安定感に欠ける今のムーブでは繋げてきたときに心許ない。


でもとりあえず電池切れのパートはおいておいて、

フルチャージ序盤のムーブを探ってみる。




「ニガテ系だ」

っていうのが第一印象。

トウフックをしっかり効かせなきゃいけない系だった。

「トウフックとか一番嫌なんだよなー」

と思いつつ、あーでもないこーでもないと練りねり揉みもみしているうちに、

ちょっとコツを掴んできて結構安定してきた。

うーん、

やはり食わず嫌いはよろしくない。

トウフックも練習すればできるってことだね。

と、

各所に概ね安定したムーブが決定したものの、

その辺りでヨレてきて終了。

最終的にはスタートの1手目がうまく出なくなる始末。

いい感じに体力使い切ったなー、という満足感と、

体力ねえなあオレは……、という山王戦の三井のような自虐を感じつつ撤退。


しかし、1日でムーブ全バラシはできたし、
もうちょい細部の安定化と自動化をすれば登れるだろうと思う。

運がよければ次回、
駄目でもその次には登れるかもしれない。