2015年1月23日金曜日

スランプ(?)

「明らかに色々なものが噛み合っていない」

元旦の王子が岳以来、ずっとそのような感触を抱えっぱなしでいた。

身体はどこか重いままで、精神も今ひとつ波に乗らない。

そしてなにより環境とタイミングが合わない。


1/5

初めて京都笠置へ行った。

正月の寒波の影響での積雪が心配だったが、寒波が通過してから晴れの日が二日続いたので問題は無いはずと踏んでいた。

が、期待は裏切られた。

雪解け水は花崗岩に染みこんだままその表面を深刻に湿らせていた。

しかしせっかくなのでと登り

トランキライザー(3級)
へっつき虫(1級)
うなぎ(初段)

を登る。

その後

すぐる君(三段)
親指君(初段)

を触るも敗退。
コンディションを言い訳にしても足りない力不足を感じた。



1/13

再び京都笠置へ。

今日は岩のコンディションはそんなに悪くない。

アップに

トンネルホール(1級)

を登り、
次に

ミティゲーション(二段)

にトライするも敗退。
そして親指君にはまたも敗退。



1/17

今度は豊田へ。

到着するなり岩はびしょびしょ。

きりきり舞い(二段)
をトライしようとするが、岩をタオルで拭きながらそれでもムーブを出そうとしていたところ雨が本格的に降り始め断念。

諦めきれず、まだマシな岩を探しては触り、結局この日は

きんつば(1級)
のみ登って終了。



1/19

宮川へ。

一角(二段)

にトライするもムーブ出したところで力尽き敗退。
スタミナ不足、オブザベ力不足、技術不足。






四回岩に行き、四回とも

ほぼ何の成果も無し

というなんとも不甲斐ない結果に。



2015年

立ち上がりは最悪の出来と言っていい。


だが悪いなら悪いなりに、それを受け入れて修正していかなければならない。

ということで今日


1/23

再び宮川へ。

19日に落とせなかった一角にトライ。

課題の質としてはかなり自分好みの課題だ。

1dayで落とせなかったのは正直かなり不本意だった。

それだけに、この課題がここ1ヶ月の不調を象徴しているように思えた。

この課題を落としきることで、

この1ヶ月の不調をうまく断ち切るための切欠を掴もう、と

少しだけ特別な緊張感を持って臨んだ。


まずアップがてら各ムーブをもう一度バラして検証し、

繋げトライ。


1トライ目で核心超えてリップを取るも、その後の抜けでまさかのヨレ落ち。


2トライ目、足がスリップして途中で落下。




焦る。




登れない課題ではない。

強度的にも自分ができる範疇だし、
ムーブも箇所ごとには出ている。
なんだったら1トライ目はほぼ登れていた。

でもこの1ヶ月の嫌な流れが、精神の片隅にある小さな不安を増幅させていく。

まあでも、

逆に、だ

逆に、そういった精神的な負荷がかかった状況を乗り越えるってことが、

この不調を乗り越えるってことに繋がるんじゃあないかな。





気持ちを落ち着かせて、

3トライ目






登ってみればすんなりと、とはいつものことか。



肩の荷が少し下りた思いで、

続いて

イエローアイ(三段)

のムーブを探り、

ついでにイエローアイの途中くらいからスタートの

黄色い鈴(初段)

を落としておき、

キングジョー(三段)

の悪いカチを全力で握って撥ね返されて今日は終了。



・・・


やはりまだ不調の影は完全に払拭できたとは言えないと思う。

でも復調の兆しは見えつつある。

まだシーズンは終わらない。

どこまで建て直せるか。

そしてどこまで成長できるか。

2015年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます


お正月。

一年のうちの、最大のハレの日

にもかかわらず、

いやだからこそ、

することと言えば、

相も変わらずボルダリング。



今日は京都笠置に行く予定だったものの、


おおきな寒波の影響で、

天気が悪いので笠置は中止。


岡山のほうなら少なくとも雨は降らない、ということで

行き先を

王子が岳に変更


到着してまず思ったことは



「風つよっっっっっっ!!」



正直言って舐めてました寒波のことを。


ゆうても関西だろ

北陸育ち舐めんなや

寒波(笑)

とか思って

Tシャツ2枚+ダウンのみといういつもの格好で出かけた

今朝の自分をブン殴ってやりたい。


気温自体は多分0℃付近だったと思う。

ただ風の強さは多分10~15m/sくらいはあったんじゃないかな。

体感温度としては間違いなく

自己クライミング史上最低


まあしかし折角来たんだし登らなきゃな、と

震える体にムチ打って、

まずは

ギャンブルダイレクト(初段)

にトライ


全然身体動かないし、ホールド細かくて指痛いし。

寒すぎてレストがレストにならんし。

でも一応登れた。





動画からもう風の強さが伝わると思います。

風でバランスが崩れるレベル。


それなりに時間かけて登ったけどそれでもまだまだ体は温まらない。


次に

ミラースタンド(1級)

にトライ


なかなかのハイボール。

そして上部の抜け核心。

かじかんだ指で恐怖と戦いながらもなんとか完登。


難しい課題じゃない。

でも今日のこの状況ではこんなんでも充分悪く感じる。

その後移動して

スプーンカットフェイス(1級)を触るも、

そこほんっと風強くて、あと思いのほか悪い課題で、

まさかの敗退。


で、


「これ以上こんなところに居てられるか!身体壊すわこんなん!」

ってことで早めの解散となりましたとさ。


うーん

今年はじめのクライミングとしては、いささか幸先の悪いスタートになったと言えるなあ。

まあ、ね

それはともあれ今年もめっちゃガンバ!




おまけ

王子が岳から望む雄大な瀬戸内海の風景







王子が岳は、

目の粗い花崗岩の結晶をつまんでジワジワ垂壁やスラブを登るような、
「昔ながら」の岩や課題ばかりで、どっかぶりの岩をバシバシと登るような課題はほぼ無い。

悪く言ってしまえば、「地味で見栄えのしない古臭いクライミング」をさせられる課題ばかりだ。

しかしやはりその「岩でしか味わえない」絶妙なバランス感覚や繊細な保持などは、ジムでは鍛えられない部分を刺激してくれる。

そして景色は最高。

どのボルダーでも、トップアウトした後に「ヤッター」と喜んだ後にぐるっとあたりを見回してみれば、雄大な瀬戸内海の眺望を楽しむことができる。

そのあたりにも、クライミングの「原点」みたいなものを感じることができる。


正直、好きか嫌いかで言えばこのエリアの課題は嫌いな部類に入る。
僕の主観からするともっと登り応えがあって、もっと登りたいと思わせられる課題のあるエリアは沢山ある。
だからここにはもう暫く行かないかもしれない。

でもたまには行こうと思う。少なくともそう思わせられる何かはあった。