2015年10月29日木曜日

延長戦


「目の前の課題を落とす」

それは『目的』であると言えるし、

またしかし長期的に見れば、

「強くなる」ための『手段』であるとも言える。


クライミングに限らず、

何か物事を為す際、その行動は『目的』と『手段』両方の側面を持つ。目的としての意味を大きく持っているか、手段としての意味を大きく持っているかの割合が違うだけで。

小さな目的を果たすことが、大きな目的を果たすための手段となる。

大きな目的を果たすための手段が、同時にそれ自体意味を持った目的でもある。

根源的な純粋な『目的』なんてものは滅多に無いし、ただ単純に『手段』でしかないものもそんなに無いだろうと思う。


今日、

僕は宮川で

イエローアイ(三段)

を、こうして





落としてきたわけだけど、

晴れやかな達成感に包まれているとは言い難い。

いや、嬉しいのは確かだけども。

確かに僕はこの課題を目的として尽力し、そしてそれを果たした。

しかし、

そのために若干反則くさいやりかたをしてしまった感もある。

実は宮川には三日前(10/26)にも行っていて、
その時イエローアイを打ち込んでいた。

その時もう一歩というところまで行っていて、
落とすことができなかった。

それがどうしても悔しくて、無理やり予定をこじ開けて1人でリベンジにきたのが今日というわけだ。

本来無い延長戦を無理やり作り出したようなものだと思う。

今日落としたことよりも、三日前落とせなかった悔いのほうが大きい。

イエローアイというこの課題を落とすことが最終目標であったなら良い。

でもそうじゃない。

そうじゃないからこそ「落とし方」というのにも少し思うところがある。

この課題は三日前に落としておくべきだった。


まあ

ともあれ、落とせず放置というのよりは何倍もマシだ。

現状はまだ三段の落とし方に拘れるほど強くはないということ。

いいじゃないか。

自分の弱さをしっかりと再認識することができた。

弱さを自覚することが、まず強くなることへの第一歩だ。



余談だけど、三日前も今日も宮川は異常に暑かった。
およそ10月下旬とは思えない暑さだった。
気合入れるためじゃなくて、純粋に暑いから上裸になってた。


2015年10月17日土曜日

15℃~20℃くらいが一番快適


前々日、前日時点で、天気予報は

「曇り時々雨」

午前中は曇りだが、午後になると雨がぱらつくことがある。

とのこと。


先日の

「ミラルパ(三段)」

のリベンジに燃えていた僕は、その予報にげんなりしていた。


それでも、

午前中だけでも降らないならその間に片付けてしまおう、と

東の河原行きの予定は確定させた。


当日朝になって念のためもう一度天気予報を確認すると、

なんと雨マークが消えている。

僥倖。


車を走らせ現地に到着すると、

おいおい、

雨どころか、

めっちゃくちゃ天気いいーじゃあねぇーか


空気は渇いているし、適度に風も吹いていて、岩のフリクションも申し分ない。

ヌメるほど暑くもなく、凍えるほど寒くもない。


「この課題を登れない」

という結果が出るとき、その要因は外的要因と内的要因に分類できるが、

今日はほとんど外的要因によって登れない、ということが無いだろうと思えた。

つまりは、

これで登れなかったら完全に要因は自分の実力にあるということだ。



まずはミラルパ前半部の簡単なパートを一回こなして、その後

先日登った課題であり、ミラルパの後半部分にあたるギロンを登ってアップの代わりとする。

やけにギロンが簡単に感じた。

そして核心である中間部、ギロンのスタートにリンクするあたりのムーブも一度おこしてみた。

ここもやけに簡単に感じる。


(これはいけるんじゃないか?)


と思った。


アップはまだ充分というわけではないが、その感情に押されるままに、

とりあえず一度繋げてトライしてみることにした。


結果



その一回で登れてしまった。


うーん。

これは

以前カツオノエボシを登ったときと同じようなパターンかもしれない。

はじめのトライなのに登れた、というよりは、はじめのトライだからこそ登れたってやつ。


行けるかどうか半信半疑のままトライしたのに核心越えてしまって、ギロンのパートに入ったら妙に緊張してしまったのだけ覚えている。


こうなると、

別に天気予報が変わらなくたって何も問題は無かったな。


主目的は果たしたので、

周辺にある初段をついでにいくつか回収。


ゼットン(初段)



ホールドがくっきりしていてジムっぽい課題。

それなりにパワーは必要かもしれないが、登れる実力を持っている人にとっては簡単に感じるだろうと思う。

一撃だった。



ナムリス(初段)



割と神経質な垂壁の課題。

ムーブに迷って何度か落ちたけど、これもそれほど難しくはない。

難しくは無いが、マントル部分と、そこ返したあとのなんでもないスラブが妙に怖い。
こういうスリルが岩っぽくて良いと思う。



個人的には、ここのエリアの初段の難しさを順に並べるとすると

ナムリス>ギロン>ゼットン

かなあ。単純な「強度」だけで言えばナムリスはむしろ最下位だけど、繊細さとかリスクとか、そのあたりのテクやメンタルに訴えかけてくる難しさがあったな。



あとはまあ、

あまりに天気がよくて、昼寝がとても捗りました。


2015年10月9日金曜日

重いと指痛い

肥満はつまり怠慢である。

腹のたるみは気持ちのたるみ。


……ちょっと最近太りすぎている、と、今日つくづく実感した。


すっかり涼しくなってきたので、

今日は久々に東の河原へ。


最近は岩行くと雨続きだったけど、今日はイイ天気!


しかし昨晩雨が降っていたようで微妙に岩がしめっていた。

まあしかし、渇き易いってのが河原の岩のいいところ。

アップがてら

ギロン(初段)


をやり、

その後

チクク(初/二段)



をちょっと時間かけてやってたら、もうすっかりカラカラに渇いてくれた。

気温も暑すぎず寒すぎず快適。


そして

チククを丸々逆走してギロンにつなげる

ミラルパ(三段)

に挑む。

なんていうか……全力持久系って感じ。

ムーブは一応全部出たものの、

繋げるとギロンのスタートにリンクする部分が越えられない。

結構頑張ったけど

結局登れはしませんでしたとさ。


ま、まあーチククで意外とヨレてたしー、ムーブ出しでマシンガントライしすぎたしー。
次フレッシュな状態でやればできるしー。


という負け惜しみをしておき、実際に次回落とすためにカチトレと減量に励む決意を固める。



うん。

ちょっと真面目に地味なトレーニングを積もう。