クライミングに限らず、ほかのスポーツ全般にも言えることだけど
「何が得意系で何が不得意だ」とか
「自分のタイプは何々で、どれどれは自分のタイプじゃない」とか
そういうことは
少なくとも自分程度のキャリア(もうすぐ歴7年くらいになる)ではなるべく語るべきじゃないんだろう
と思う。
自分が得意と思っていることなんて、
あくまで
現状では得意というだけのことであって、
さらに言えば
現状、たまたまトレーニングを多く積んだ分野
現状、たまたまコツをつかむことができた分野
現状、楽しいと思える分野
に過ぎないんだろうと思う。
極端な例になるけど、
カチしかついてないジムでクライミングを始めてそこで1年くらい練習した人は間違いなく
「自分はカチが得意でスローパーやピンチが苦手」
と言うだろうと思う。
でもそれは単にそういう練習を積んできたというだけであって、
個人の先天的な資質とか、将来的な可能性も含めた得意不得意とは別に決まっている。
最近僕はこのことについてよく考える。
ここ1~2年くらいで、以前まで「苦手」だと思ってきたものがそうでもなくなってきた。
むしろものによっては得意だと思うようにすらなった。
先日登ったホークアイやメガロドンなんかでは特に感じた。
それらの核心部を解決した際のムーブは自分が今まで苦手と感じていた動き方によるものだった。
確かに、ここ最近はそういう練習をしてきた。
これはいい傾向だとは思う。
でも逆に言えば、もともと「得意」と思っていた分野についてはそれほど伸びていない
ということを今日思い知った。
「自分は花崗岩が得意で小さなホールドを握り締めて動くのが得意なタイプ」
と、
1~2年くらい前までは思っていた(今でも本質的にはそっちが好きだとは思っている)。
今日は
豊田
に行ってきたんだけれど、
まあ
敗退
敗退
ド敗退
ほとんど何も登れなかった。
ぜんっぜんカチが持てない。
いや、持てないってほどじゃないけど、自分が持てると思っているほど持てない。
そして心の中で
(これがピンチホールドだったらなー)と呟いた自分に気付き、
もはや自分がかつてのようにカチラーではなくなっていることに気付いてしまった。
今日の敗退の記録まず第一は
オメガング(四段)
カチ握って飛び出せばいいだけなら全力出せばなんとかなるだろ!
↓
なんとかならない。
そしてグレードを一つ下げて
アキラ(三段)
オメガングに比べたら全然持てる!イケるわ!
↓
イケない。
指皮が耐えられず隣の課題に
ミテ(二段)
ゆうて二段だし、飛び出しが怖いけど気合いいれりゃ余裕でしょ!
↓
2度ほど危険なフォールし心がへし折られる。
極めつけは
半生茶(初段)(SDだと二段だけど立ったところからだと初段らしい)
まあ初段でも回収しとくか……
↓
今日一番出来ない!全然持てない動けない……
これはヘシ折られましたわ
このごろ天狗になっていた鼻って奴を。
結局、
細かいホールドを持つトレーニング
緩傾斜でエッジングで立ち込む練習
壁に近く張り付くバランスのとりかたの勉強
それらを最近は怠っていたということだろう。
たてた目標、目指した課題によるところもあるだろうけど、
やっぱり自分ではなんだかんだでまだまだカチが得意と思っていただけあってショックだった。
苦手なはずはない。
またここから練習してこういうのもイチから伸ばしていこう。
初心忘れるべからず。
ところで
なぜ今回豊田に行ったかというと、
地元新潟のクライマー達が豊田に遠征に来るというので、それに合わせて、ということで。
登りの結果のほうは散々だったけど、
久しぶりに新潟のみんなと一緒に話せた登れたってだけで行った価値はあった。
一人あるいは少人数で粛々と登るってのに最近慣れてきたけど、
やっぱり好きな人たちと一緒にみんなで来る岩場っていうのも楽しいよね。
またどっかで集合しましょう!
次はフクベとか恵那とかかな!
下の写真は「荒城の月」
マジかよ……って感じのハイボール。見学だけでおなかいっぱいでしたわ。
写真でもおっきいなーと思うけど、実際下に立ってみると若干かぶってるのもあってもっと威圧感やばいから。