ひとくちに「三段クライマー」と言ってもピンからキリまである。
「三段(の実力がある)クライマー」
から
「三段(の課題を登ったことがある)クライマー」
まで。
両者の間にはやはり違いがある。
後者のタイプは、ギリギリ二段くらいの実力があるクライマーならなんとかなることができる。
「これ」と一つ課題を決め、そこに通いつめ、何度も何度も打ち込み続ける。
そうすればいつかなんとか自分の実力より1~2グレード上の課題くらいは落とせてしまえる。
それはしかし、登れた時点で三段の実力に成長したというよりは、
「その課題に適応した」
という面が強いだろう。
勿論それはそれでしっかりと時間と労力と情熱を必要とする。
僕は自分は
「三段(の課題を登ったことがある)クライマー」
だと思っている。
そしてこれから
「三段(の実力がある)クライマー」
になろうと思っている。
そのためにすべきことは、
一つの高難度の課題にひたすら打ち込みつづけること
ではなく
ひたすら多くの課題を登り、普遍的な、全体的な、汎用的な経験値を得ることなんじゃあないか、と
そういうことを
今日思い知らされた。
今日は三重に行ってきたわけだけれど、
やはり狙いは、前回敗退しつつも課題として強い魅力を感じていた
「ファイア」
とにかくその課題を少しでも進めようというのが第一目標としてあった。
アップを済ませたあと早速とりつくと、
前回うまく決まらなかったスタート~1手目のムーブが意外なほどすんなり決まり、その後のムーブも箇所ごとにはなんとかこなすことができた。
やはり「三段のムーブを起こす力」はあるのだろう。
しかし2手繋げると厳しく、3手を繋げるのは不可能。そんな状態だった。
何時間かそうこうしている内に指の腹が裂け、流血してきた。
なのでさすがに指先感覚の鈍るテーピング状態ではこれ以上進めても得るものは少ないということでファイアのムーブ出しは打ち切り。
その後
「カツオノエボシ(三段)」
を触りに行くも、ホールドとムーブの選択肢が多すぎて、しかもラインもよく解らない(スマホは圏外なのでyoutubeカンニングもムリ)のでこちらも暫くしたら終了。まあ様子見ということで。
そしてここからが今日のある意味ハイライト。
「ラッキーセブン(初二段)」
結構リーチのキツイ横デッドが核心の好課題。
核心部のムーブ出しに苦労するも、決まってからはいけると確信。
しかし繋げトライで、ほぼ課題は終わっているリップ部分で足スリップ→キャンパで耐える→修正するもヨレ落ち。
でタイムアップ。
日も落ち、折角なのでまだ触ったことの無い岩の紹介だけしてもらいつつ、
帰る直前に一日の締めくくりにと
「カンパチ(初段)」
120度くらいの傾斜にマイクロピンチと小さなフットホールドの、スタートの離陸と1手目を出すのがかなり厳しい、THE外!って感じの課題。
これも始めは浮くことすら出来なかったがやっているうちに重心位置等が解ってきてスタート成功。
ところが上部のそれほど難しくないところでヨレ&迷い落ち。指皮をザックリ縦に切り裂かれるというオマケつき。
うーん
・・・決め切れない!
言い訳でも負け惜しみでもなく、ラッキーセブンとカンパチは落とせる課題だ。
というより「落として然るべき課題」
打った時間帯とか体のヨレとか色々あるけれど、それでもこれくらいなら実力で捻じ伏せなければいけないレベルだった。
こういう、実力的にはしっかりと落とせるはずなのに決めきれない、というところに
冒頭で言ったような「経験値」の不足を感じる。
初段くらいなら触ったら取りこぼし無く登る。
二段くらいは決めたら1日ないしは2日くらいで登り切る。
コンスタントにそれくらいならこなせるようにならないと、
まだまだ四段どころか三段も登れない!
ということで今日登れた課題は、アップがてら登った
「さざなみ(初段)」
だけでした。
易しめ初段と聞いていたので一撃を狙っていたんだけど失敗。
開き直ってホールドとムーブを探るとやはり割と顕著なホールドを見落としていた。
こういうところにも経験値不足が現れている。
ムーブ確認後は落ちる要素を感じなかっただけに悔やまれる。
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