2016年3月27日日曜日

少し気が抜けつつ

四段の課題を登ったからと言って、

急に四段の実力が身につくとか、

そういうことにはならない。

やはりいまだに

三段の課題はほとんど登れないし、

二段の課題は登れるかは五分五分といったところ。

初段の課題が登れないこともたびたびある。


相変わらず僕は僕なりの強さと弱さを抱えながらクライミングを続けている。



今日は宮川へ。


主目的は、

「次の目標となる課題を見つけること」

ということで、

アームストロング(四段)と
炎帝(四段)

を触り、今の自分にとってどの程度可能性を感じるか探ってみることに。


まあ、

これについては

「ほとんど希望を感じなかった」

ということで結論付いた。今のところは。


とはいえ今日は、

今まで普段あまり一緒に岩に行っていなかった人たちと一緒に岩を廻れたということが楽しかった。それが焦点だったな。


まず始めにやったのは

鉈(二段)

これはもともと「スタート時別の岩を踏んでも良い」という微妙な条件のもと初段とされていた課題だが、

最近その条件が無くなり、グレードも二段に上がり、課題としてしっかりとした魅力を取り戻したことで再注目されてきている課題だ。


まあ、悪かった。


ホールドはそこそこ良いカチ(痛い)だが、スタンスとなるホールドの位置と形状がどうにももどかしいバランスで配置されており、
完璧にしっくりくるムーブを固めきることが難しかった。

ひょっとしたら探り続ければぴたっとハマるムーブがあったのかもしれないが、
やりすぎていると指皮が先にイカれてしまうと思い。多少強引にパワーとデッドの精度に頼って押し切った。



難しさとしては二段の真ん中くらいなのかな?特に簡単すぎるとも難しすぎるとも思わなかったし。



次に登ったのは、悪名高き

店長初段(初段)

チャンドラ(二段)のある岩の隣の岩にある課題だが

「明らかにチャンドラより悪い」と噂の課題。

その下馬評に違わず、悪い。
正直、鉈よりも悪く感じた。

核心の左手デッドがなにせ悪くて痛くて。

三段クライマーズと共にセッションしていたけど自分含めみんなそこにはじきかえされまくっていた。


↓店長核心に臨む三段クライマーズ





(ブレまくっているのは仕様です)

本気で敗退すると思った。
「これで最後のトライにしよう」としたトライでなんとか落とせた。


矜持、というほど大層なものじゃないが、
意地、みたいなものは少し身についてきたのかもしれない。




今日思ったのは、

二段だろうが初段だろうが登れたら嬉しいし、

グレード関係なく難しいものは難しいってこと。

最近は最高グレード更新に躍起になっていたけど、

それ以外の取り組みも、やっぱり楽しい。

2016年3月11日金曜日

Happy birthday to me

本日

2016年3月11日は、

僕の29回目の誕生日だった。

これくらいの歳になるともう「誕生日」というのは特に何か祝い事をするような日でもなく、

何人かの親しい間柄の人に

「おめでとう」と言われ「ありがとう」と返す、

挨拶の言葉が少し延長されるというだけの、

その他にはいつもの一日となんら変わりない日である。


はずだったのだけれど。





まさかこの

29歳の誕生日が、




四段クライマーとしての自分が誕生する日になるとは思わなかった。





以前、

ファイアを落として以来

ずっと通いつめ、打ち込み続けていた

ボブ(四段)

数えてみれば、今日で打ち込み始めてから延べ6日目だった。

これは長く掛かりすぎたと言えるのだろうか。
それともこの程度の期間で済んだと言えるのだろうか。

どちらとも言えるし、どちらとも言えない中途半端な期間だ。


初めて触ったときは、ホールドの細かさと手数の多さに気が遠くなった。

でも、とにかくやってみようと取り組み始めると、なんとか1日でムーブを半分ほどバラせた。

この時点では半信半疑以前だったけど、

出来そうだとか、出来なそうだとか、そういったことは考えずに打ち込むことに決めた。

2日目でムーブをバラすことには成功した。
慣れてくると、箇所箇所には「四段の強烈な一手」というのは見当たらなかった。
初段~二段相当の難度のムーブが延々と続くといった感じ。


そこからが長かった。


1箇所のムーブは難しくない。

前半と後半の二分割にバラせば出来る。

でもスタートから繋げようとすると必ずどこかで落ちる。

おまけに、一度打つだけで指とフィジカル(特に指皮)に強烈な負荷がかかり
一日でまともにトライできる回数は限られる。


出来そうで出来ない。

出来なさそうだけど出来そう。

でも、

やはり出来ない。

そんな感じの日々が続いた。


あまりに出来ないので、少しこの課題にうんざりする気持ちも芽生えてきた。




開き直ることにした。


出来るとか出来ないとかは関係ない。


「とにかく、やり続けよう」


そうしたらいつか何かの拍子に出来てしまう時が来るかもしれない。



その時が、たまたま今日だった。


何故今日だったのかはよくわからない。


たぶん、本当に「たまたま」今日だったんだと思う。


わからないけど、とにかく出来た。


偶然でもなんでも、登ることができた。

自信になった。


まあでも当たり前に、ここはまだ通過点。



今度は確信を持って、四段を落とせるように。

たまたまでもいいから、五段を落とせるように。


明日からまた、頑張ろう、新しい自分。

2016年3月9日水曜日

気分転換

ここ1ヶ月ほど、

僕が何をしてきたかと言うと、ただただ、

敗北にまみれていた

というより他ない。


四段の課題を登る、ということに照準を絞り、

高難度の課題に打ち込んではいたが、

とにもかくにも敗退を繰り返しつづけた。

例えば三重の「ボブ」に
例えば徳島の「八雲」に
例えば宮川の「炎帝」に

ボコボコと打ちのめされまくっていた。


敗退こそが自分のモチベーション、と信じてはいたが、

さすがに少し気も滅入ってくる。

なんとなく実際に身体のキレも落ちてきているように感じる。


今日は少し気分を変えて、普段あまり行かない豊田へ。

性懲りもなく、敗退覚悟で

オメガング(四段)

を触るつもりだったけど、

前日の雨でビッショビショでとても触れるようなコンディションじゃなかった。

仕方なく近くの

AKIRA(三段)

を触ったりもしたけどやはり敗退。

その隣の

ダイヤモンドスラブ(1級)

も触ったけど……うん…まあ………察してください。あれは、ね。

日中はかなり暖かく、風もそこそこ吹いていたので、他の岩もそろそろ渇いているだろうと、

夕方近くに他の岩に移動。

巴川エリアに行き

きりきり舞い(二段)

を登る。



苦手意識を持っているランジだったけど、

意外にあっさりいけた。

なんだろう。

決して不調というわけじゃないってことなんだろうか。

わーー!っと力入れてガーー!っとランジ止めて、気持ちよくマントル返せた。

久々の完登。


なんというか、とても良い気分転換になった。

自分を追い込んでうんうん唸りながら挑戦と敗退を繰り返し続けるというのは、自分の性に合っているし、そういう取り組みをしようと意図的にやってきたけど、

こういう風に、面白い課題を楽しく登って嬉しがる。

そういうのもやっぱり、たまには必要なんだろうな。


さて、じゃあまた次から、敗退を積み重ねる作業に戻ろう。

敗退を積んで積んで積み重ね続ければ、それが良い具合に踏み台になって、成功に手が届くかもしれない。