2014年3月14日金曜日

4泊5日外岩旅行

ということでね、

行って参りました。

どこへ?って?


そりゃ豊田ですよ。


フクベ行ったんじゃなかったんかいって?


いや行きましたよ。
いや行きましたよフクベにも。

でもね、

いざ行ったらね、

コレ




だもの

はい無理ー。


ってことでさらに車を1時間ばかし飛ばして豊田へ行ったんですねー。

初めての豊田です。
でもね、
豊田に行くつもりなんて無かったから下調べとかロクにしてなかったんですよ。

なにせ豊田はエリアが広くて、
フクベ雪地獄ですっかりがっかりしちゃってた僕はそんな広いエリアをくまなく楽しもうとかいう気にはならんかった。

なので、ほとんど唯一僕の知ってる豊田の課題、
大和とアガルタのある縄文ハングに根を張って、大和あたりをひたすら打ち込もうかな、と

まあ当初はそんな気持ちでした。



で、

豊田に着いたのがもう15時くらいだったので、
初日は周辺地理の把握と、軽く岩を触るだけにすることにしました。

そして触り始めたのが、大和の下部にあたる「縄文」

軽くホールドの確認だけでもしておこうかなーと取り付いたら、
ムーブあっさり全部出て、なんとなく繋げてみたらうっかり落としちゃった。

結局30分もかからんかったかも。
それでイカンイカンと思ってカメラセットして再登しました。せっかくだからね。
(撮影用のトライも一回でさらっと済みました)





この課題に関しては、
ホールドはかなり顕著なものが付いているし、ムーブもそれなりに単純。
保持力と体幹がそれなりに鍛えられていれば何か特別なことをしなくても労せず落とせます。
しかし逆に言えば力が一定以上無ければ練習を重ねても落とせないのかな。


とまあ縄文がサクッと終わり、トポをまたぼんやり眺めると、縄文ハングの裏あたりに、ちょっと面白そうな岩があることに気付く。

「ラビット岩」

ピーターラビットという初段と、スーパーラビットという二段があるらしい。

実際その岩を見てみると・・・





良い!

スゴク良い!

好き!

こんなさあ、低くて傾斜の強い岩、僕スゴク好きよ。

ということで次のターゲットはこの兎野郎に決まった。


でもまあもうすぐ日も暮れるってことでこの日はホールドとルートの確認ぐらいで終了。


車を市街地まで走らせて
『おいでんの湯』
というスーパー銭湯的な施設で身体をリフレッシュさせて一日目終了。

この『おいでんの湯』は結局その後毎日入りに来る事になった。
いや、ほんとそれくらい良い施設ですよここは。
また豊田に行ったらこの風呂には必ず行くだろうと思う。
ここを教えてくれた松Dに最大限の感謝を。




はい2日目

まずは初段のピーターラビットからやることにした。
といっても、ピーターラビットとスーパーラビットは2手目までは共通で、しかもどっちも実質3手で終わる課題。
ピーターやってればスーパーの練習にもなるってこと。

前日縄文をカルくひねっていた僕は、同じグレードのピーターは同じくあっさり落とせるだろうと思っていた。

が、

この兎野郎、なかなかのクセもの。

スタートのスタンスがなかなかシビアで、それを決めるのだけで結構な時間を要した。

縄文はかなり「ジムっぽい」パワー系課題だったのに対し、
ピーターはかなり「外岩っぽい」テクニカル系課題だった。

まあでも割とすぐ落としたけどね。





(初登時に動画撮ったんだけどあまりにもアングル悪かったので最終日に撮り直しています)


そして次にスーパーラビットへ。

ピーターの手ごたえから言って、スーパーも今日中には落とせるんじゃないかなーという感じはした。

しかし現実はそう甘くは無い。


核心であるランジの際のスタンスがとにかく悪い。
左足のスタンスはまだいい。悪いなりに「それしかない」っていうのがあるから。
問題は右足のスタンス。
どこを踏んでもそれなりに掛かるし、どこを踏んでも悪い。

たちの悪いひっかけ問題みたいだった。
「なにを選んでもいい。ただしなにを選んでも正解じゃない」
ベターはあれどベストはない。

候補となるスタンスを間近で観察して、手の指でひとつひとつ触って確かめて、良さそうなもので実際ムーブを出してみて確かめる。

それを繰り返して、ランジ部分のムーブを出すだけで相当な時間を費やされた。

そう、

そしてこちらが急所となるスタンスをついに発見できたその時だった。


兎が牙を剥いた。




ランジで飛びつく先のガバが良すぎて中指の付け根の皮がごっそりと持っていかれる。

そうくるか兎野郎。
草食動物がなに噛み付いてきやがる。



これによりすっかり心が折れた僕は、この日のクライミングを切り上げた。
時間的にも16時を回っていたし、まあ仕方が無いか、と。




ほい3日目


兎狩りだ。

俺の手をこんな



にしたあの兎を許してなるものか。

殺る気ヤル気まんまんで再度スーパーラビットに挑む。


が、

異変に気付く。

スタート切れなくなってる。

え、マジで?
そんなにヨレてんの?
うそ?

と戸惑いつつ何度トライしても1手目が止まらない。

結局
「仕方ない、ヨレてるのは仕方ない」
と自分を納得させ、その日は中間部のムーブの自動化に使うことに。

でもそんなこんなしてるうちに今度は指皮がどんどん削れて行く。

左手の皮ごっそり事件の影に隠れて実は右手小指も前日に既に出血してるしね。

ということで、この日は思い切って日が沈む前に早めに切り上げることにした。

で亜鉛飲んで風呂入ってClimb On塗りまくってぐっすり寝た。



さあ4日目

雨です。
まあ知ってたよ。

なのでまた市街地に行き、この日は漫画喫茶で時間を潰し、そしてそのままそこで1泊。
思いのほか快適だった。
少なくとも車中泊より全然良い。
次回から豊田行くときは漫画喫茶泊をデフォにしてもいいかもしれない。

ちなみに
「満天の星」(全19巻)ボクシング漫画
「かもめチャンス」(全20巻)ロードレース漫画
を読破した

「かもめチャンス」めっちゃ面白かったわ。最後ちょっと打ち切りエンドっぽくなったけども。



おら5日目

ついに最終日ですよ。

ヨレはない。

さあ狩ってやるぜ兎野郎ーォ!


って、

え?

また

スタート切れない。

なんで?

ヨレはありえん。

ということは何か他に原因があるはず!



はい。

ありました原因。

スタートホールドの持ち方が変わってた。
自分の動画見直して気付いた。

これはあれだ、前述した右手の小指のケガを無意識のうちに庇っていた結果だった。


なんだよー!おいー!じゃあ3日目のあれもヨレじゃなくてそれが原因じゃんかよー。
3日目で行けてたかもしれねーじゃんかー。

と嘆いても仕方ない。
むしろここで原因に気付けて良かった。
(それにしても動画撮っといて良かった)


よし、これで落とせない理由が無くなった。

行くぜ!


・・・

しかし

兎は再び牙を剥く



左手親指、出血。

・・・まじか。

・・・テーピング巻く?
いや、この指は1手目のホールドを効かせるための「要」だ。
テーピング巻いたら絶対落とせなくなる。

悩む。


そして結論に至る。


「次のトライで落とせばカンケーねえじゃん!」

なかば開き直りの状態で、
しかし最大限の集中をもって、

最後のトライに臨んだ














ほらね?

カンケーねえんだよバァーーーーカ!



・・・すいません。調子乗りました。


とまあ、無事落とせたところで、自分の手のひらのボロボロさに改めて気付き、
(上の動画で声出てるのあれ止めるための気合じゃなくて痛みからだからね実は)

じゃあ、もう、帰るか、と。

燃え尽きたとまでは行かないけど、自分なりに、攻めることはできたかな。




結果的には、「ラビット岩」というこの小さな岩が、今回の僕にとっての「豊田」だったし、
この数十秒で終わる短い課題が、今回の僕の一週間だった。

かなりスケールの小さい旅になったけど、まあそれはそれでいいかな、と思っている。

こういうマイナーでディープな取り組みっていうのが、やっぱり僕には性に合っているんだと思う。

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