結局、そのまま何もせず引き返し帰宅を余儀なくされた三滝渓。
今日こそは、と
しっかりと天気予報を確認。
降水確率20%。
しっかりと晴れマーク。
最高気温32℃という表記が若干気にはなるものの、
そもそも登れもしない、という馬鹿げた事態には今度こそならないはずだと、安心してエリアへ向かう。
とりあえず目当ては先日敗退していた
斬(二段)
着いてみて、岩をチェックすると、
コンディションは
すこぶる悪い。
ホールドは乾いてはいるが、岩の表面が全体的にしっとりと染めっており、うっすらと岩表面を覆う苔が見事にその潤滑性を発揮している。
ちょっとしたスメアリングでバランスを整えようとすると逆にスリップしてしまうような非常にやりにくい状態。
いや、
OK。大丈夫。
コンディションが悪いなんてことは解ってた。
まず気温30℃超えでコンディションに期待すること自体間違ってる。
それもひっくるめて捻じ伏せればいいだけの話。
トライを重ね、合間合間に必要だと思われる箇所に対して根気強くブラッシングを行ったりしていると、風が吹いてきたのもあり、徐々にコンディションが良くなってきたようにも感じられた(気のせいかもしれないしそうじゃないかもしれない)。
そもそもが繊細なホールディングとバランスを要求される課題。
ホールドの持ち位置のミリ単位の試行や、体重を預ける角度等の精査を1トライごとにしていくと、徐々に高度も上がってきて、行ける感覚は高まってきた。
最終的にはこのように
登れてしまったわけだけど、
雑にムーブをこなそうとしたり力で抑え込もうとすると中々進まなかったと思う。
コンディションの悪さが逆に僕の慎重さ、臆病さ、周到さを引き出してくれたからの結果なのかもしれない。
その後一緒に行った二人の斬トライを暫く見守った後にエリア移動。
以前登った「風(初段)」のあるエリアへ。
そのエリアにはもうめぼしい課題は無いので、僕は同行者2人の風トライを見守りながら周囲の細々とした課題をマイペースに登っていよう、くらいの軽い気持ちだった。
が、
思いも寄らぬ誤算。
アプローチがジャングル化。
以前(2ヶ月前)とは全くもって風景ががらりと変わっていた。
手で藪を掻き分け、足で草木を踏み折り、なんとかエリアに到達したころにはもうクタクタ。
斬登るよりヨレた。
半袖半ズボンというナメきった格好で行っていたので手足に細かな傷がいくつも付いていた。
そして誤算はそれだけでは終わらなかった。
ここにきて最大の裏切り。
雨
降る
エリアに着いて30分もしないうちに大粒の雨が。
急いで撤収したものの、
ただでさえ険しいジャングル地帯を雨の中引き返すという苦難。
無事車に辿り着いた時には身も心もクタクタになっていましたとさ・・・
まあ
目当ての斬は登れたから良しとはするものの、
何のための天気予報だ!
と叫びたくなる。
呪いでもうけてんのかなあ。
僕が鳥取に入ると雨が降る呪い(見方を変えれば祝福とも言えるかもしれないが)。